AKB48選抜総選挙の得票数の推移
AKB総選挙の分析をしたい方がいらっしゃるかもしれないと思いましたので、僕が使っているエクセルのデータを公開します。見づらくてごめんなさい。 左から、第1回~第4回となります。 エクセルファイルはそのままアップロードできないみたいなので、データだけ載せました。 ご自身で1年分ずつコピーして、エクセルに貼り付けていってください。
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ここに載せたのはメンバー名と得票数だけですが、チーム名や加入時期などで分類してみたり、過去との比較をしたりなどいろいろできると思います。何か面白い分析手法があったらぜひやってみてください。
一般アイドル効用関数と特殊アイドル効用関数
アイドルを応援することと株式投資が本質的に同じであることは、関連記事で述べたとおりです。
もちろん、株式投資から得られるような金銭的なリターンはアイドルからは得られませんが、その代わりに非金銭的な「幸せ度」によるリターンがあると考えています。 であるとするならば、アイドルを応援することによって得られるリターンである「幸せ度」を定義できれば、アイドルグループの最も理にかなった応援方法も導き出せると考え、アイドル効用関数を作ってみました。
この関数では、アイドルによってもたらされる「幸せ度」は、そのアイドルの知名度、ファンへのサービス度、スキャンダル性という3つの要素で定義ができるとしました。 まずはそれぞれの要素の説明をしたいと思います。
・知名度 単純に、そのアイドルのメディア露出度、CDや関連商品の売り上げ、総選挙の順位など、どれほどの知名度や影響度を持っているかを示す。
・ファンへのサービス度 テレビや講演でのあいさつ、ブログの内容や更新頻度、握手会対応など、ファンへの還元意欲や感謝の気持ちの大きさを表す。
・スキャンダル性 週刊誌などへの登場頻度など、「表と裏」のギャップの大きさを表す。
また、それぞれの要素に対してはファン個人による選好度の違いがあると考えられることから、それらをα・β・γで表すことにしました。 例えば、無名だったアイドルが順調にスターへの階段を上っていく過程を楽しむ人の効用関数はαの値が大きくなり、応援しているアイドルの純粋さを信じて期待している人の効用関数はγの値がマイナス(負)になるというわけです。
さらに、複数のアイドルを同時に応援する場合における3つの要素の計算方法は以下のようになります。
複数のアイドルを応援する場合には、それぞれのアイドルへの金銭や時間の配分が変わってくるはずですので、それらの平均を要素の値と定義します。 要素への選好度がファン個人内において常に一定であると仮定すると、H(x,y,z)の大きさを決定づけるのは、Pとaによることになります。つまり、「どのアイドルを、どれくらいの力配分で応援していくか」というところにアイドル応援によるリターンのカギがあるということです。
投資家の方ならお気づきかもしれませんが、これはまさしく株式投資におけるポートフォリオと同じことです。トヨタやソニーのような伝統的な企業の株式をたくさん保有するのか、それともグリーやフェイスブックのような新しい企業の株式をたくさん保有するのか、といった銘柄選びやそれらの配分によって投資から得られるリターンが大きく異なってくることと同じですね。
しかし、この関数ではどのアイドルに対しても同じ要素選好度を持っていることを前提にしていましたが、「あの子には有名になってもらいたいけど、あの子にはローカルでいてほしい」「あの子に彼氏がいても驚かないけど、あの子にいたらショック」などのような、それぞれのアイドルに対して求めるものが違うということは十分にあり得ることです。
そこで、そのようなアイドルごとに異なる選好度を持ったファン心理を表すために、以下の式を作りました
この式なら、アイドルごとの求めるモノの違いもしっかりと表現することができます。 その適用範囲の違いから、こちらは一般アイドル効用関数と呼び、前述のは特殊アイドル効用関数と呼ぶことにします。
一般アイドル効用関数のn=1のときが、特殊アイドル効用関数となります。 また、たくさんのアイドルを応援するには、それだけ多くの「コスト」がかかると考えました。たくさんのアイドルを応援しようとすれば、その分だけイベントに参加する必要があり、関連商品の購入も必要となります。そこで、幸せ度Hの値からコストCを引くこととしました。 ファンの心理をたった3つの変数で表したところが革新的だと自分では思っています。ただ、特定のアイドルに対する要素の選好度は不変であるという前提を置いているため、「前まではあの子にはスターになってもらいたかったけど、今はどちらかと言えばローカルアイドルのままでいてほしいと思うようになった」などのような、ファンの中における選好度の変化は表現することができません。ここまで表現しようとするとかなり複雑になってしまいますので、今回は扱わないことにします。
今後の展開としては、この関数を積分することによって「幸せ度」の極値を求めることができたり、微分することで要素の変化に対する「幸せ度」の感応度を調べることができたりすると考えています。また、今回は要素を3つとしましたが、もっと違う要素にしたり、数の増減があるかもしれません。あとは、今回”C”と置いたコストに関して、しっかりとした定義を行う必要もありますね。
数学にちょっと自信がないので、数式の表記などにおかしなところがあったら教えてください。